コッターの「変革の8段階プロセス」:組織改革のフレームワーク
変革の時代において、組織が成功するためには効果的な変革管理が不可欠です。ジョン・コッターは、そのための指針として「変革の8段階のプロセス」を提唱しました。このプロセスは、多くの企業で採用され、成功を収めています。本記事では、コッターの変革の8段階のプロセスについて詳しく解説します。
提唱者のジョン・コッターとは
リーダーシップ論の第一人者である、提唱者のジョン・コッター(John P. Kotter)は、マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学を卒業し、1972年からはハーバード・ビジネス・スクールの教員を務め、現在は名誉教授です(2024年現在)。経営コンサルティング会社の創設者でもあります。
変革の8段階プロセスとは
変革の8段階プロセス(英:The 8-Step Process for Leading Change)は、組織改革を成功させるために有効なフレームワークとして、広く認識されています。
それでは、各段階のプロセスについて詳しく解説します。
- 危機意識を生みだす: 変革の必要性を社員に理解してもらうために、危機感を持たせることが重要です。業績悪化や市場環境の変化など、具体的な危機感を提示しましょう。
- 変革主導チームを築く: 変革を主導するためのチームを結成し、リーダーを選任します。チームメンバーは、組織内外から幅広く選定することが重要です。
- 戦略ビジョンと変革施策を策定する: 変革のゴールとなるビジョンと、その実現のための具体的な施策を策定します。ビジョンは、明確かつ簡潔で、従業員が共感できるものであることが重要です。
- ボランティアの数を増やす: 従業員が自発的に変革に取り組めるよう、権限委譲やエンパワーメントを行いましょう。また、研修やトレーニングを通して、必要なスキルや知識を習得させることも重要です。
- 障害を取り除き行動を可能にする: 変革を妨げる障害を特定し、取り除く必要があります。既存の組織文化やプロセスが変革の障害となる場合、それらを改善します。
- 短期的な成功を生み出す: 変革の初期段階において、短期的かつ具体的な成果を達成することで、社員のモチベーションを高めます。
- 加速を維持する: 短期的成果を定着させ、更なる変革に向けて推進します。そのためには、社内システムや制度の改変なども必要となる場合があります。
- 変化を組織内に定着化させる: 変革を新しい組織文化として定着させ、継続的に改善していく仕組みを作ります。
各段階で起こる「よくあるつまづき」を乗り越えるポイント
コッターの「変革の8段階のプロセス」は、改革を成功させるための強力なフレームワークです。緊急感の創出から新しいアプローチの定着まで、各段階を適切に実行することで、組織は効果的な変革を達成できるでしょう。
一方で、実際に企業や組織が改革を行おうとした時に、すんなりとこのプロセスに沿って進められるわけではありません。「組織改革|コッターの「変革の8段階のプロセス」を実践するのに不可欠な、次世代リーダシップの伴走」と題したウェビナーでは、各段階において「よくあるつまづき」が、わかりやすく紹介されています。
例えば、2段階目「変革主導チームを築く」では、内向きな企業文化が組織改革に取り掛かることを阻みます。変革が成功し、短期的なスパンでの成功が見え始めても、7段階目「加速を維持する」から8段階目「変化を組織内に定着化させる」に至れるかどうかには、管理職のリーダーシップの有無がカギとります。
コッターの「変革の8段階のプロセス」は有意義ではあるものの、どの段階においても、1つ1つ「よくあるつまづき」をクリアしていくことも合わせて重要になります。そのためにも、次世代のリーダーシップを備えたリーダーやマネージャーが、コーチングの技法などを用いてチームの感情や願望を変革のビジョンと一致させる手助けをし、コミュニケーションと共感を通じて支援を提供し、関与を持続させることが重要です。
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