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歴史を見ても人間の歴史は、拡張と収束を繰り返していくパターンをたどっていると個人的には解釈しています。近代化～現代の人間の歴史において、効率化を追求してきた社会構造から、ちょうど人間はまたもや歴史上で岐路に立たされていると感じています。

そのコンテクストの中で果たして人間は、どのような開花ステージを迎えているでしょうか。今回の拡張のテーマは、「地球との共生」だと考えます。単純に地球という惑星がなくなったら、私たちの人間の営みは明日にも消滅するわけですから、待ったなしの地球規模での文脈を大枠理解しながらも、そこに人類を導いていけるように発達段階を上っていく手つなぎができるリーダーを、各界に量産していくことが一番の近道でしょう。

そういう視点でいくと、SDGsやESG経営、DEIなど、短期的な視点（目の前の木を見ている視点）だけでは到底理解も及ばないトピックの本質的なWHYが理解できている次世代のリーダーを育成することで、今の多くの地球人の知性のレベルを次の段階へと着実に導いていくことが可能になります。そしてそれをなぜ日本人である私が日本から発信するのか。それは、その次世代のリーダーシップには、日本の文化エッセンスが大変活きてくるからです。

論理、ロジカル、データドリブン、白黒はっきりする、結果重視、合理主義などなど、欧米を中心とした諸国からの輸入されたフレームワークやマインドセットによって、日本の近代化は進んだことは間違いありません。同時に曖昧さを良しとする文化、余白を愉しむ、森羅万象、陰陽道、武道、禅、真善美を貫く考え方と生き方（生きざまと死にざま）へのあこがれ、喫茶喫飯（マインドフルネス）、脚下照顧（自分自身の立ち位置を見つめなおす）、本来無一物、無一物中無尽蔵、調身・調息・調心、夏炉冬扇　等、今回の人間のアップグレードのテーマには、古き良き日本の文化のエッセンスが、逆輸出されると解決するものも多いと感じています。

現に多くのグローバルリーダーが、日本の古来の考え方や哲学、理（ことわり）を学びなおし影響を受けているリーダーも少なくありません。自分自身がハイブリッドの人材であり、双方の良さを包含できる人材であることから、私はあえて日本発信でこの新しい次世代のリーダーシップのあるべき姿を世界に向けて提唱していきたいのです。