35 CoCreationでは、2024年11月9日~11日に八丈島を舞台に「自分に還るコーチング・リトリート in 八丈島」を開催しました。「リトリート」とは、自分自身をリフレッシュさせ、自分自身を大切にするために、日常から離れた場所で過ごすこと。今回は自然の中でリフレッシュし、自分を再発見することを目的に、離島・八丈島でのユニークなプログラムを企画しました。今回の記事では、参加者の体験ストーリーをご紹介します。
日常から離れて自分と向き合う旅へ
日々、仕事に追われる中で、ふと「自分と向き合う時間」が欲しくなったのは、私だけではないはずです。そんな思いから、ずっとリトリートという言葉に惹かれていました。しかし、ストイックすぎるプログラムにハードルの高さを感じたり、反対に、簡易なプログラムだと本当に落ち着いて自分と向き合えるのかと疑問を感じたり・・・。そんなときに、この八丈島のリトリートに出会いました。
東京から程近い離島の魅力的な立地と、多様なアクティビティに惹かれ、迷わず参加を決意。結果、この選択は大正解でした。
雷雲で着陸できないかも!?ドキドキの八丈島入り
さて、八丈島への到着は、思わぬハプニングから始まりました。出発当日、悪天候により飛行機が島に着陸できないかも…という事態に。実は飛行機が大の苦手な私。「どうか無事に島に辿り着けますように」と、一人機内で深呼吸を繰り返しながら、窓の外を流れる雲を見つめていました。
そんな祈りが届いたのか、無事に八丈島に到着。雨に濡れた八丈島は、都会とは異なる、どこかワイルドな雰囲気。これからの3日間に、期待が高まります。
八丈島のダイナミックな自然の中で「大人げなく」遊ぶ
八丈島のダイナミックな自然のなかで、いつの間にか子供心に帰って、心ゆくまでアクティビティを楽しんだ3日間。自然との一体感を感じ、心身ともにリフレッシュできただけでなく、気がついたら参加者同士の絆も深まっていたように思います。
太平洋の雄大さを感じながら、ダイビング&シュノーケリング
八丈島の海でのダイビングとシュノーケリングは、この旅の大きな魅力の一つでした。雨と風の中でも、海を覗くとまさに「どこ吹く風」。カラフルな熱帯魚とウミガメの世界が広がっていて、まるで別の惑星に来たような感覚でした。
しかし、その美しさの裏には、自然の力強さがありました。波に飲まれそうになったり、船酔いに見舞われたり。そんな中で、ただ海に身を任せ、呼吸に意識を集中。すると、普段考えすぎてしまうことも、この時だけは必要のないことだと気づかされます。
森のスタジオで心と体を解放!エアリアルヨガと朝ヨガ
海での体験の後は、森の中に佇むスタジオでエアリアルヨガ。初めての挑戦に心が躍ります。ハンモックのような布に包まれ、まるで空中を漂うような感覚。ヨガのポーズを取る度に、普段使わない深層部の筋肉に意識が向き、体の奥からじんわりと温かさが広がっていきます。体全体が重力を手放して、本来のあるべき姿へと目覚めていくような感覚も新鮮でした。
翌日も、ヨガからスタート。前日のダイナミックなエアリアルヨガとは打って変わり、静寂に包まれた朝、ヨガマットの上で自分の呼吸に意識を集中しました。呼吸をするたびに、肺いっぱいに新鮮な空気が広がり、体が目覚めていくのが分かります。ヨガのポーズ一つひとつをゆっくりと丁寧に行う中で、体の奥底に溜まっていた緊張がほぐれ、心身が解放されていくのを感じました。
インストラクターの「肩の力を抜いて」「肘をロック(固定)しない」という言葉に導かれるように、普段無意識に力を入れていた自分の体に気づかされます。 全身のリラックスを促すような流れるような動きの中で、心身が一体となり、穏やかな時間が流れていきました。
太古の地球と原生林の神秘に触れる島探検
八丈島の南岸に広がる南原千畳岩海岸は、黒く荒々しい溶岩が作り出した壮大な景観でした。ドロドロと流れ出た溶岩が、今にも動き出しそうなほど生々しく、太古の地球を彷彿とさせます。波しぶきが岩肌に打ちつけられる音は、自然の力強さを物語っていました。
次に訪れたのは、ジャングルのような原生林。天然記念物のヘゴシダが群生する様は、恐竜時代を想像させる幻想的な景色でした。鳥のさえずりや川のせせらぎに耳を傾け、ひんやりとした水しぶきを浴びながら、雄大な滝の絶景を目の当たりにしたとき、自分の存在はちっぽけなんだと思い知らされた気がしました。
言葉と身体で自分と対話する
様々なアクティビティを通して、心と体で感じたもの。今回のプログラムの主催者であり、ナビゲーター・理奈さんのサポートのもとで言葉にしてみると、感情や感覚が言葉として形になり、自分の中に生まれた変化に気づかされました。
ヨガやアクティビティを通して、体に心地よい負荷をかけた後のほどけるような感覚は、自分自身へのご褒美のようで、ひたすら気持ちよいものでした。
それはまるで、根を詰めて執筆した原稿を書き上げた後の解放感と似ているような。心地よさを捉えるのは、心もからだも同じなのだと強烈に意識させられました。
行動や感覚を振り返って言葉にすることで、より深く、自分自身を理解できた気がします。
感情を体で表現する驚き
同じくナビゲーター・シブさんによるボディワークも、この旅の大きな収穫の一つでした。
「ポジティブ感情」と「ネガティブ感情」を体で表現するワークは、私にとって大きな驚きでした。「JOYFUL」という感情を動きにしてみると、スキップだったり、ダンスだったり、自然と足や体が踊り出す感覚を覚えました。一方、「焦燥感」や「嫉妬心」といったネガティブな感情は、頭の中で重く沈むよう。
心だけではなく、体も感情を記憶して表現していることを実感し、心と体のつながりの深さを改めて認識しました。
他者とのつながりの中で見つけた自分
ペアやチームで行うワークでは、自分の「在り方」について深く考えさせられました。特に、目をつむって相手の存在を感じながら、棒一本から動きを汲み取るワークでは、相手の動きに合わせて柔軟に対応していくことの心地よさを感じました。
これまで、「自分から積極的に行動することが大切だ、そうあらねばならない」と、考えてきましたが、このワークを通して、相手のペースに合わせる柔軟性や、協調性もまた、自分の中に存在することを改めて発見しました。
3日間の体験を通して、「呼吸」が私にとって大きなテーマであったことに気づきました。呼吸に意識を向けることで、「生きている」ことの喜びや自分自身への敬意を感じるとともに、体が無意識に力んでいることに気づかされました。
日常に戻ってからも、呼吸を意識することで、忙しい日々の中でも自分を見失わないように心がけています。
島の恵みに癒された3日間、そして日常へ
大自然の中でリフレッシュし、自分自身と向き合う貴重な時間を持てた今回の旅。旅をさらに豊かなものへと演出してくれたのは、島の美味しい食事やユニークな温泉、温かい人々との触れあいでした。
最終日には、参加者の一人の茶道家さんがお茶の作法を教えてくださる時間や、旅のホストとして私たちを受け入れてくださった音楽家さんが、ピアノの生演奏を聞かせてくださる時間も。
改めて振り返って、参加者一人ひとりが「何者であるか」という肩書きではなく、「どうありたいか」という人間としての繋がりを深め、自然な自分を出せる空間だったなと思います。人間対人間のつながりの中で生まれた温かい時間。その中で参加者一人ひとりが「らしさ」を持ち寄り、サプライズに満ちた旅となりました。
この旅で私は、自分の体であり、心でありながら、まだまだ自分のことをよくわかっていなかったことに気づきました。そして同時に、自分自身をもっと理解し、大切にしたいという気持ちが芽生えました。
「自分と向き合う」という言葉は、日常に追われていると、どこか遠い存在のように感じられます。しかし、今回のリトリートではどっぷりと自分と向き合い、温かいコミュニティの中で、私は「自分らしさ」を再発見できたように思います。
このリトリートで得たもの
- 自分自身との対話: 普段意識していなかった心の奥底にたどり着き、自分自身と深く対話できた。
- 心身のリフレッシュ: 自然の中でのアクティビティやヨガを通して、心身ともにリフレッシュできた。
- 人とのかかわり: 参加者とのつながりの中で、「自分らしさ」を再発見できた。
- 変化への気づき: 呼吸や体と心のつながりに意識を向けることで、自分とつながるツールを手に入れた。
八丈島の豊かな自然と温かい人々との出会いは、私にとって忘れられない思い出です。この旅で得たヒントを胸に、日常生活でも自分らしくあることを心がけていきたいと思います。
本プログラムは、環境省『チーム 新・湯治』加盟企業として、当社が企画立案実施いたしました。